飯を食ってる最中、何度も奈緒と目が合った。


その度に微笑んでくる。


しかし俺は気付かないふりをした。


気があると思われたらめんどくせーし。



「あっ理香子じゃん!!」


栞の言葉に、出入り口の方に目をやると理香子がいた。


理香子は百合の妹だ。


百合と付き合ってた時はあいつはまだ小学生で、家で会った時に結構話をしたりしていたが、百合が死んでからは挨拶程度ぐらいの付き合いだ。



あいつも俺を許せないのかもしれないな。



「やっぱり!!停まっているバイクを見てすぐ気づきましたよ~!
何やってるんですかぁ??!栞と亮輔さんと陸さんと・・・」



声が百合に似てるから、理香子の声を聞くととなんか苦しくなる。