奈緒の顔は真っ赤っかで、まぁある意味可愛いか。
俺はふざけて右手を出して握手を求めてみる。
すると奈緒は素直に俺の手を取った。
あったけー。
手は思いっきり汗ばんでいたが、物凄く温かかった。
放心状態なこの女に優しく笑いかけ、俺はその場を後にした。
・・・地味な女。
でもおもしれーな・・・
あんな真面目くさい女は俺の周りにはいなかったから新鮮だったのかもしれない。
でもあーゆうのは付き合ったりすると一番めんどくせータイプだろうな。
付き合う事なんてないだろうけど。
それからしばらくは奈緒の事を思い出すこともなく、平凡な日々が続いた。
寝て起きて仕事して単車乗って馬鹿なことやって。
そんな毎日だった。