「えっと、五人です」


“五人ね、了解。ちなみにその中には華は入ってないよな?”


「はい、すみません」


“いや、謝らなくていいよ”



結局、あたしの連絡先を教えて、そのまま電話を切った。



「何だって?」


「うん、それがね、しばらくは忙しくてこっちには来れないんだって」


「そうなんだ」


「うん。だから“ゴールデンウィークにこっちへ来ないか”って」



川越さんがこういうふうに言ってくれるのって、あたしがお母さんの娘だから。


お母さんはもうこの世にいないって言ったら……


川越さんはどうするんだろう。


でもこうやって、“華に会える”といつまでも期待させたままじゃいけない。


気が重いけれど、早めに話さなきゃ。