「やめてやれよ、陽。
彼女、怯えてんじゃん」


川口くんを止めてくれた一人の男子。
この人は…優しそう?


「陽がへんなこと聞いてごめんな。
怖かっただろ。」


私は戸惑いながらも無言で首を振る。
怖いと言うか、いろいろ始めてで驚いただけかも知れないから。

それに助けてくれたから…平気。


「なんだよ、冬也。
怖いのは俺じゃなくておまえだろ?」


──え?
助けてくれたのに、怖いってどういうこと?


「…陽、変なこと言うな。」


「あの…」


私はあわてて口を挟んだ。


「「ん?」」
二人が同時に私の方を向く。