冬也くんの言葉に先生は黙り込んでしまった。


「何とか言えよ!!」


冬也くんは我を忘れていた。
まるで中学の頃の“ヤンキー”と言うものに戻ってしまったかのように。


私のために、冬也くんはこうなった。
もう……


「もうやめて!!」


私のためにこんな争いしてほしくない。


「…冬也。
もう十分助けてもらったよ。
だからもう大丈夫。」


「今、俺の名前…」


私は初めて、くんを外して呼んだ。
…冬也の気持ちは痛いくらい伝わった。


「冬也の気持ち、たくさん受け取った。
…本当にありがとう。」


2人は黙って私の話を聞いていた。