「あの…松本先生。」 私はたまらず先生に声をかけた。 「なんだ、川内。」 「喋ったのは私も一緒です。 ごめんなさい。私たちこれからはちゃんと勉強しますから。」 だから、そんな風に私の友達を怒らないで。 「…川内に免じて今日は許してやる。 ただ、次はないからな。」 先生はそう言い放つとまた黒板に文字を書き始めた。 …よかった。 「悠梨ちゃん、ありがと。」 後ろから小声で陽くんが言った。