人は、何があれば生きていけるのだろう・・・

人は、何を求めて、生きていくんだろう・・・

あたし、中村美羽 16歳。

親はいない。あたしは、生まれてすぐ・・・・捨てられたんだ。

中学3年生までは、孤児院にいたけど、女子高に入学して

一人暮らしを始めた。女子高も、つまんない。

女子ってグループ作って、おとなしい子いじめてんの、楽しいのかねぇ・・・

ガタっ あたしは、机をおもいっきり叩いた。 バンッ

教室が静まりかえる。

「あんたら、子供だね。つまんないことしてんじゃねーよ。」

「あんたにかんけー無いでしょ?」あたしにどんどん近づいてくる。

バンッ あたしの机を叩いた。「ね?くび突っ込まないでくれる?」

「あーあ、疲れた。あんたの相手してんのも、めんどーだから。さよーなら。」

あたしは、教室のドアのほうに歩きだした。

「なに?逃げんの?おじけずいたんだ。笑えるー」あたしは、止まった。

「あ、思い出した。・・・ここ、いつでも親が見れるように、監視カメラがあるってしってた

のカナ?」

「え?うそ!」

「嘘だと思う?この行動も、その女の子いじめてんのも、ぜーんぶカメラにとられてんの」

「ちょ、ちょっと、それ本当なんでしょーね?」

「ええ、いつも親の携帯かパソコンに送られてるはずだけど・・・どーなんだろーね(笑)」

「そ、そんなっ・・・」

「早く席つかなくていいの?今もとられてるんだよ?じゃ、バイーバイ」 ガラガラッ

あたしが教室を出ると、さっきまでの女達が、席についているだろう音が聞こえてきた。

(あーあ、教室出ちゃったよ。どーしよっかな・・・屋上行こーっと)

あたしは、急いで屋上に行った。

さびついた重いドアが開いた。 ギィー

屋上に出ると気持ちのよい風があたしにまとわりついた。

「きもちいー・・・ぅーん」あたしがふと、時計を見ると4;13を指していた。

「4時か・・・つっかれたぁー・・・ふぅー」あたしは、ねっ転がると空に飛行機雲が

濃く残っていた。

耳を澄ませば、吹奏楽部のトランペットの音や、女子テニス部の掛け声が聞こえてきた。