驚きすぎて、恥ずかしくて伏せていた目線を上げた。



「……!」



ど、どうしたの?



顔、赤いよ…?



片手は私の横についたまま、もう片方の手で自分の口元をおさえている。



まるで、そんなこと言うつもりなかった、みたいな…。



余裕たっぷりの、いつもの京佑くんじゃないみたいな…。



「あ、あの…」



妙な沈黙に耐えられず、私はそう声を掛けてみた。



私の動きを封じていたもう片方の手も壁から離れて、京佑くんとの距離があく。




「……ごめん。今日は、無理やりだったね」



「…え?」