「なに？」
きょとん、と嘉乃は私を見た。
「頑張って！」
「え？」
「私、妹なのに。ずっと一緒にいたのに諒兄のこと全然分かってなかった。嘉乃ならきっと諒兄のこと分かってあげられるし、幸せにできると思う！」
「え…」
いきなり真剣な顔で言ったものだから、嘉乃は驚いたように私を見た。
けれど、すぐに照れたようにはにかんだ。
「ありがとう。頑張るね」
「うん！もう、超応援してるから！！」
「私も、アヤとキョウを応援してるよ？」
「……え？」
ん？
今、急に話が私に飛んできました？
「なんで急に話飛んだの？」
「え、別に飛んでなくない？応援されたからお返ししただけだけど」
そ、そっか。
別に他意はないのか。
びっくりした。
一瞬、私が京佑くんのこと好きになったのばれたのかと思った…。
