「……ていうか、嘉乃っていつの間に本気で諒兄のこと好きになってたの?」
私、諒兄のこと好きになったとか聞いた覚えないんだけど…。
「え、おとといだよ?」
何当たり前のこときいてるの、とでも言いたげに嘉乃は首をかしげつつそう返してきた。
おととい…って、学祭当日じゃん!
「え。じゃあ好きだ!言っちゃえ!っていうこと?」
「うん」
「……」
……わー。
嘉乃っぽーい…。
「あのね、今日も会う約束してるの!」
嬉しそうにほくほくと顔をほころばせて嘉乃は声を弾ませた。
「え?」
諒兄、今日バイトの日じゃなかった?