1日目の試験も無事終わり、私たちは図書室に向かっていた。


すると、前から見覚えのある人が歩いてきた。


「よっ、瑠花ちゃん。俺のこと覚えてるかい?」


「「花園颯斗」」


「そうそう。で、そこのキミ。俺の瑠花と付き合っているそうだな?」


「あぁ。そうだ。だからなんだよ」


「ふっ、先輩に対してそんな口調なんていい度胸だな。よくも俺の瑠花を奪ったな?覚えてろよ、瑠花は取り返す」


「「…………」」


私たちは何も言わなかった。


「……別に、花園先輩のものになった覚えないし。」


「だよな。………瑠花は、俺のもの。」


「え?」


「いや、何でもない。早く行こう」


「うん…」