昼休みが終わって教室に戻ると、クラスのみんなが一斉にこっちを見てひそひそ話をし始めた。



「ほら、あれがウワサの…」



「あぁ、西塚君とヤった女?」




「いい度胸だよね。西塚君のファンいっぱいいんのにさぁ〜」



「本当だよ!!」




もう、煌と小川さんはウワサを広めたんだ……。




最悪。




西塚君も、悲しい顔をしている。




このまま、クラスから浮いたまま、になっちゃうのかなぁ…




そんなの嫌だ。




もう体育祭も近いのに。




私は、西塚君にメモを回した。



それにはこう書いてあった。




(西塚君へ



煌と小川さんのせいでクラスに変なウワサ広まっちゃったね…。


体育祭も近いし、クラスで浮いてたらダメだと思う。
私、煌と小川さんに正面からぶつかってくよ。

西塚君はどう思う?)





何分かすると、西塚君がメモに返事をしてくれた。




(それはいいと思うよ!!


体育祭はクラスのみんなが団結しないといけないし。それに永原さんだって工藤さんと仲直りしたいでしょ?

俺はクラスに広まったウワサをなんとかして消去するから、永原さんは工藤さんと小川さんにぶつかっていきなファイト!)




これを読み終わって、私は決心した。




もう絶対嫌がらせはさせない。



絶対煌と仲直りをする……!!




私たちの勝負は、放課後に始まるのであった――。