――翌朝。


家のドアを開けると、煌がいた。

私は、とても気まずくなった。


――ところが。

「瑠花!何ボーッとしてんの!!早く行くよ?」


煌はいつも通り。


「うん、ごめん!!」


安心した。煌が私に素っ気ない態度をとったらどうしよう…という不安はなくなった。


「永原さーん!!工藤さーん!!」


西塚君だ!


「「西塚君おはよう♪」」


ハモった。


「あ…!」


「二人ってやっぱり仲良しだね!!同じタイミングで同じこと言ってる。ニッコリ」


「そうだよ♪私と瑠花は雨が降ろうと嵐が来ようといつだって仲良しだもん。ねっ瑠花」


「そうだね!」



三人で笑いあった。



……いつでも仲良し、か…。



好きな人同じでも、仲良しなのかな…?




いつも通りに接してくれるし、心配はいらないか。




しかし、煌が私にこうやって接するのは、ほんのつかの間であるのを、私はまだ知らなかった。