顔を見上げると綺麗な口元をニヤリと上げていた。


ドキリ....




胸の中で何かが脈打った。


「噂どおり綺麗な顔だ。さて、ちょっと来てもらおう。」


え...?


その子はふっと笑うとパチンと指を鳴らした。


な...に...



力が抜けていった。



どうなっちゃうの...?


お母様、お父様...。



聞こえるのはカイトと名乗った男の子の声だけ。



「大丈夫、俺の言うとおりにしていろ。」



意識を手放した----