「カイト。」 「ん?」 私は済ました顔で私を抱いているカイトを心配げな目で見つめた。 その顔はかっこよくてきっと一国の王子相当の顔なのだろう... 「私重くないかしら?その...」 「もしかして姫様抱っこしてもらうの初めて?」 コクリと頷いた。 だって、私の国では姫様抱っこなんて婚約者同士がするもので普段はしないのだから... カイトといるとなぜか心が落ち着く。 初めて会ったばかりなのに、なぜか懐かしい。