それを思い出したのか私と先輩は同時に吹き出し、しばらく笑っていた。 笑いが治まると、修平先輩はスクッと立ち上がった。 「さて、そろそろ空港に行くかな…」 「え?何処に行くんですか?」 「東南アジアの貧しい国の為のボランティアに参加して、命の大切さを学び直そうと思って」 よく見れば、先輩の後ろには大きなキャリーケースがあった。