―…優真と恭吾。

どっちなの…?
言葉が出なかった。

「え?どっちぃ???」
陽菜が聞いた。


閉じていた唇がそっと動いた…。

《優真だょ…》

―…え?

私は優真を見つめた。

「どしたー??そんなに見つめないで!!イヤン♪」
『バッカじゃない…』

南琉は鼻でフッと笑い、姫香の方に顔を戻した。

『どこが好きなの。』

優真の事好きな姫香なら色々知ってるだろうな―…。
《全部が好きなの。》

よくよく話を聞くと、優真とよくつるんでる、恭吾に恋の相談しているそうだ。
【応援するよ】
南琉、陽菜、恭吾に言われ頑張る姫香を見て南琉は胸が苦しくなる。

その日の夜、全てを陽菜にメールで打ち明けた―…。
「それは好きって事ちゃうか????」
何かを飲みながら真剣に聞いてくれる陽菜。

『応援した方がいいよな…?』
「応援してる真似して、自分もアタック頑張りや★」『ありがとう!!
頑張る……!!!』
「うちは、南琉応援するよ!」

―…翌朝。
「南琉!!!」
驚いた様な顔で走って私の所に来た。
息を切らしながら……
「姫香…っ、優真と…っ
今見たら…っ席、近いねん!!
前後やで!」

―…えぇ。
優真と姫香の席を見た…。


楽しそうに話してる。


「その、寂しそうな顔は、絶対優真に惚れてるね。