「とにかく、あっちの船に乗り込むのが先だね。敵の懐に入って、内側からヤツらを沈める」


 ミサトは言った。

 エイジも頷く。


「昔の海賊の戦闘は最初は大砲の打ち合いだが、最後の決着は大概白兵戦だったそうだ。俺達もそうするか」


 それを聞いていたユイが言った。


「乗り込むとしたら、ボートより小型ヘリね」

「そんなの乗せてんのかよ」


 どんだけなんだ、呆れたようにレンは言った。

 だがユイは、当然の如く言ってのける。


「あなたも見たでしょ、ヘリポート」

「…まァな」


 レンは苦笑する。


「…いっちょ、やりますかね」


 コキコキと首を鳴らして、エイジは言った。