ユイは、ちらりとエイジとレンに目をやった。

 二人とも、何も言わずにいる。


「…そうね」


 俯き加減に、小さく呟く。


「どうすればいいの?」


 真っ直ぐに顔を上げて、ユイは言う。

 また、船が激しく揺れた。


「どうするったってなァ」


 今回の最終目標は目の前にいる。

 だが、相手は要塞のような軍艦だ。

 多少装備があると言っても、規模が違いすぎる。

 下手をすれば、この船の乗組員ごと、沈められかねない。