答えはもう分かっていた。

 あれが、ウー・イー・シーの組織そのもの。

 海に浮かび、自由に移動出来るからこそ、誰もその存在を確認出来なかったのだ。


「話が早ェな」


 ぺろりと舌を唇に這わせ、レンも呟いた。


「みんな! 大丈夫!?」


 そこへ、ユイが甲板にやってきた。


「ごめんなさい、気をつけてはいたんだけど…」

「大丈夫だよ、ユイ」


 ユイの言葉を遮って、ミサトは言った。


「ミサト…」

「向こうから姿を現すなんて、きっともう二度とないよ。だったらこのチャンスを、最大に生かす」