船に乗り込んでから、丸2日が過ぎた。

 見渡す限りの海。

 陸地は見えない。

 ミサトが甲板に足を運ぶと、エイジとレンがパラソルの下で寛いでいた。


「よっ」


 ミサトの姿に気が付いたエイジは、軽く手を上げる。


「いい天気だね」


 ミサトは、椅子に座りながら言った。


「ユイは?」

「さっきまでここにいたんだけどな、部下に呼ばれて戻って行ったよ」


 エイジが答える。


「そう…」

「ミサト」


 レンが言った。

 何、とミサトは振り返る。


「海で、何か覚えてねェか?」


 レンの言葉に、ミサトは一瞬戸惑った。