「死にたいなら、この件を完璧に片付けてから勝手に死になさい! じゃなきゃシャンが救われないわ!!」


 ユイの言葉に、レンは心持ち俯いた。

 エイジは胸ポケットからタバコを取り出して、口にくわえる。

 ミサトはユイに引き起こされた体勢のまま、身動きができずにいた。


「…あたし…」


 消え入りそうな声。


「いつも、原因はあたし…」


 どこにも視線を定めることはなく、ミサトは呟いていた。

 その目から、今にも涙が溢れそうだった。

 そんなミサトを、ユイは軽く息を切らせながら見下ろしている。

 その表情は、ミサトと同じくらい苦しそうだった。