「新しいボスは、組織を知っているあなた達が邪魔なのよ。組織の掟は絶対だから…」

「組織は死ななきゃ抜けられねェ、か」

「…えぇ、その通りよ」

「いいぜ、撃っても」


 エイジの言葉に、レイは口唇を噛み締める。


「レンの事は撃てたんだ、俺も撃てるだろうが」


 口角を少しだけ上げて、エイジはまるで挑発するようにレイを見た。


「……!」


 レイは一瞬目をつぶり、引き金を引く。

 パン、と空気が弾ける音が辺りに響く。

 レイは、はっとして顔を上げた。

 目の前には、ゆっくりと立ち上がるミサトの姿があった。