ハハッ



いきなり笑い声がして、前を見るとルアがこっちを見ながらクスクス笑っている。




「あー、おもしろい、やっぱユゥの言うとおりだわ、そのあんたの驚いたときの顔、最高。


それ、人間を欲望に陥れるときに使ったらいいんじゃね?」



あきらかにバカにされている。






なんだし、悪魔達は顔が整っているからってあからさまに顔をバカにしなくても・・・・





あ、でも私も、もう悪魔の一人なんだっけ?






誘惑とかできるわけないのに・・・・





ちょっと反撃しようとしたとき、





ドアが開く音がして、サラちゃんが部屋に戻ってきた。






「どうしたの?なんかすごく楽しそうだね。」




面白そうにこっちを見てくる。




「いや、だから、」





またバカにされるんじゃないかと思って弁解しようとしたら、




「いや、なんでもない。
それよりそっちは大丈夫だった?」




と、いきなり真剣な声でサラちゃんに問いかけるルアにさえぎられた。






「あーうん、なんとか羽のほうは大丈夫みたい。

それにあいつのことだから、自分ですぐ治すでしょ。」




「そうだな。まあ、じゃあ俺はこれで上に戻るわ。」





そういい、立ち上がろうとしたルアをサラちゃんが抑える。





「あ、ちょっと待って、さっき確認したんだけど、もう東京では朝の3時だからノアちゃんを帰したほうがいいかも。

ルア、ステイメンで送ってあげて。」




その言葉にちょっとだけダルそうな顔をするルア。



もう第一印象のさわやかボーイが崩れ去っていってるんですけど・・


「あーうん、わかった、いまから?」


ちょっとダルそうに、聞き返す。






「うん、あ、でも行く前に、」



そんなルアを無視し、いきなりサラちゃんが私を真剣な顔で見てきた。






「今日は・・・・その、あんま話せなかったんだけど、


とりあえず一週間以内に夜の12時頃、悪魔が一人、ノアちゃんを迎えに行く。




そのときにこれからの任務とか指令のやり方をそいつから教えてもらうはずだから。

多分、ゼロかユゥのどちらかが迎えに来ると思うけど・・・・。」