「ふぅん・・・・・力ってどういうの?」




動揺をちょっと隠しながらまた聞いてみる。






「うーん・・・・意識を飛ばしたり、記憶を読んだり、怖がらせたり・・・・


とりついたり?」




フフッ

とまたルア君は笑った。





・・・え、めっちゃ怖いんですけど!





なにそれ、どうりでゼロやユゥは私にいろいろとできたんだ。






あの時、まじで体も頭も正常に動かないって感じだったな・・・・







いろいろと思いにふけっていると、目の前に気配を感じた。





「?!」





気づけばさっきまでソファに座っていたルアが、私の目の前のテーブルに座り、かがんで目線を合わせてきた。







もう顔は目の前だ。






「俺も・・・・・こんな可愛い子なら、誘惑しちゃおっかなー。」



クスッと微笑む彼。






紫の瞳が少し輝いた。






あんな綺麗な顔で見つめられるとまた顔が赤くなってしまう。





というかユゥやゼロにやられたことを思い出して、とっさに顔を離した。





すると、また意地悪げにクスッと笑うルア。




「冗談だってば。もう人間じゃなくなったノアちゃんには俺の力は利かないよ。」








見るとルアはさわやかな笑顔をこっちに向けていた。





「え・・・・そうなの?」