「IOSプロダクション…ここか」


私は携帯を片手にある建物の前に立つ



なつかしいな…


幼稚園でやめたから…
何年ぶりだろう



「…実卯ちゃん?」


物思いにふけっていると
後ろから懐かしい声がした


「…皐ちゃん!」


「やっぱり実卯ちゃんだったのね!久しぶり-」



皐ちゃんはそう言うと、昔と変わらない笑顔で私を見た



「実卯ちゃん変わったわね-
随分大人っぽくなっちゃって

彼氏いるでしょ?」


「残念ながらいません(笑)
皐ちゃんは変わらないね」



「そう?ありがとう」


本当に変わらないな-

これで30代とか全然見えない



「寒いし中、入らない?」


「あ、はい!」



私がそう言うと皐ちゃんは
また笑いながらドアを開けた