「彼女は、おいくつですか」
やっぱりそこか。
「…早生まれの…15」
リビングに戻った宇田川は、生真面目な顔をしかめた。
「法に触れます。確かに両親について調べましたが、すでに同居されている少女だなんて聞いておりません」
「…泊めてるだけだ」
「誘拐監禁」
「…せめて軟禁にしてくれ」
「児童買春」
「してねぇよ」
「強姦」
「してねぇってんだろ!」
「強制凌辱」
「同じじゃねぇかっ!!!」
ぐしゃり、と煙草の箱を握りつぶした凱司に、真面目な目を向け、宇田川は髭をひねった。
「一樹さんの、という訳ではないのだけは解りました」
ですが、と凱司の左腕を指差した。
「何故、そんな傷になるほど抵抗されるような求め方を…。それもそんな若いお嬢さんに…」
宇田川の目に剣呑な光が宿る。
「求めちゃいねぇ…聞け。説明する」
ただし、本家筋には何も言ってくれるな。