私は常花高校1年の安藤菜緒。

 まだ学校に来て一週間もたたない…

 部活見学の時に出会った彼とまさか付き合うなんて思ってもみなかった…

「中学の頃陸上部だったから行ってみようかな…」なんて思ったり…

 友達の久賀真菜実は別の部活に入るらしい。

「とりあえず、見学行ってみよ?」と真菜実に言われたので行ってみることにした…

 そこには人だかりがあった。

「ねぇ真菜実、あれどうしたんだろう?」

「あそこに噂の先輩がいるみたい。菜緒も行ってみよっ!」

 と言われいやいや行ってみた。

 すると、2年の先輩「吉阪凌」がいた。

 吉阪先輩は、走るのが速く、勉強ができて、それにイケメンという…

 すると真菜実が、

「ねぇねぇ、話しかけてみない?」

 なぁんて言って私も巻き込まれてしまった。

「あのぉ、吉阪先輩!少しお、お話してもいいですか?…ってこの子が!」

 と言い私を前に突き出した。

「ま、真菜実!?」

 すると吉阪先輩が

「いいよ。でも放課後じゃだめかな?」

(えぇー!?な、なんでぇー!?)

「で、でも部活が…あるんじゃないですか?」

「今日は無いよ」

 と言い笑みを浮かべた…


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 そして放課後。

 吉阪先輩は門の前で待っていた…

(ど、どうしよ…。きゅ、急に話すことになるなんて…。でも真菜実のために頑張って話そうかな。)

「あっ、吉阪先輩お待たせしました。」

「全然まってないよ。さ、行こうか」

 と言いオシャレなカフェに入った。

 真菜実は緊張してて何も話さないし、私も緊張してて何も話せない…

 空気は重たいままだった…

(こういう時はどうすれば…)

なんて考えていると、

「キミ達は陸上部に入るの?」

なんて聞かれたのでつい

「は、はい!私もこの子も陸上部に入ります!」

 なんて言ってしまった…

 私はともかく、真菜実は入るつもりなんてないだろう…

 真菜実に悪かったな…

 と色々吉阪先輩と話しているうちに彼女の話になった。

「あ、あの。吉阪先輩って彼女いるんですか?」

と聞くと無言のまま首を振った。

(悪いこと聞いちゃったかな…)

「確か菜緒ちゃんだっけ?キミは彼氏いないの?」

「わ、私なんかにいませんよ!」

「ふーん…それじゃあ俺が立候補してもいいかな?」

「ふえ?い、今なんて言いました?」

「だから、俺が彼氏に立候補してもいい?って言ったんだよ?」

「吉阪先輩がわ、私の彼氏に…」

「そ、ダメかな?」

「そ、そんな訳ないじゃないですか!」

「それじゃあ今日から菜緒ちゃんは俺の彼女ね」

 真菜実と私は声を揃えて

「えぇーーー!!!」

「菜緒…すごいじゃない!よかったね!」

「えっ、う、うん」

「菜緒ちゃんは嬉しくないの?」

「嬉しいに決まってます!ですが吉阪先輩はモテるのに私なんかが彼女でいいんですか?」

「俺は菜緒ちゃん、いや菜緒がいい」

 私は俯きながら顔を赤くしていた…

 そこから私と吉阪いや、凌先輩の学校生活が始まった…
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