確かにずっーとそうだった。

気づけば幼稚園ぐらいの時から。

あたしはお姉ちゃんのように蒼の面倒を見てたし、

蒼は弟のようにあたしの後ろをついて来てた。


そう思うとちょっと笑えてくる気持ちも分かる。



しばらくあたしと日菜の間は沈黙だった。

お互いにただボケーッと遠くの空を眺めてるだけ。


よし、

もうそろそろ行動しようかな。


よいしょ、とあたしは錆びれたベンチを立つ。

ギシッと音がする。


「もう行くの?」


日菜はあたしを見上げて話す。