二人は少しの間をこのやりとりを繰り返し、アホくさくなって話題を変えた。


「奈緒とあかねちゃんは将来決まってていいな〜」

「るいは大学進学やろ?ウチはオトンの経営する会社のコネやし」


 あかねはるいを優しく包みこむように近づく。しかし、るいの心の闇は深い。


「脳天気パー子は読モからデザイナーか」

「脳天気パー子って私!?」


 奈緒は自分自身に指をさした。だが、るいは頷く事すらせずに話を続ける。


「私もコネとかウザさとかあればな……」

「コラー、るいちゃん話聞いてる!」

「脳天気パー子でも羨ましい」

「私はアナタの恋人は松本奈緒!!」


 るいは相変わらず奈緒の質問は無視。


「るいは志望校は偏差値大丈夫やろ?ウチは……」


 あかねの成績は笑えないぐらい悪く、三人の会話は終わってしまった。