進路相談室はるいより先に待っていた生徒が部屋に入るのを確認。

 るいと奈緒は出番が来るまで廊下に荷物を置いて窓を背に寄り掛かりるいと奈緒はしゃがみ込む。


「るいちゃん〜〜」


 さっきみたいな大きな声を出していない奈緒はそれを補うかのように腕を絡め、ベタベタが倍増。


「奈緒、恥ずいから離れてよ」

「誰も見てないからいいでしょう」

「いや、あそこに人いるし」


 少し離れた所では部活のために動きやすい服に着替えた後輩がおり、クスクスと遠くで笑っている。

 それでも奈緒は全くと言っていいほど気にした様子はなく、恋人のようにベタベタ。

 るいは進路相談室に入っている人が出ないか願う。その思いとは裏腹に中に入っている生徒はなかなか出ない。

 時間は10分、20分と進んでいき、先ほど笑っていた後輩もすでにいない。