疲れたるいは参考書をカバンになおし、1時間目の教科書とノートを出し先生が来るのを待つ。

 しかしチャイムが鳴ってもこないので、るいは背筋を思いっきり伸ばし、リラックスした。

 ふと、周りを見てると受験を受ける人は参考書をまだ開いており、一つでも覚えようと必死に暗記。

 るいは慌ててカバンから参考書を出し、ブツブツと頭の中で暗記しているといつの間にか先生が教室に。


「やっと来た………………」


 小さい声でそうぼやくと周りの受験生は参考書をしまい、授業が開始。それから授業中は教科書、休み時間は参考書とにらめっこ。

 それは昼休みの時間になっても変わらず、参考書を片手にもう片方の手で持ってきたオニギリを食べた。

 そのまま6時間目が終わるまでこのような状態が続き、参考書が手放せないようになっていた。