そんな奈緒の一方的な提案にるいは嫌そうな顔をする反面、一緒にいてくれることにどこか安心した。


「そうだ、さっきあかねちゃんがラベンダー畑について調べておくって」

「ラベンダー畑を?」

「うん。だから受験終わったらるいちゃんも一緒に行こうよ」

「………奈緒も来るの?」

「モチ!」


 古いネタをした奈緒に冷ややかな目になったるい、先ほどの安心がなんだか恥ずかしくなっていた。


「……じゃあ勉強するから」

「うん、るいちゃんなら絶対に大丈夫受かるから」


 奈緒は自分の席に戻るとるいは先ほど開いた参考書を開き、すでに何度も見た参考書を読み返す。


「………………うーん〜」


 時々わからないところに悪戦苦闘、5分後には1時間目の授業が鳴り響くが、るいを含めクラス中はお構いなしに勉強を続けた。