学校に着き、教室に入るとほとんどの学生は参考書を開いたり、暗記した事を呪文のように復唱。

 部屋はシャーペンの音がカリカリ聞こえ、るい達は何となく息苦しく感じた。


「時間まで教室から出ようか?」


 るいがそう言うと三人は荷物を置いて廊下に。そして、るいだけハァーとため息。


「私もあの中の一員か〜」

「まあまあるいちゃん、今日も夜、頑張れメール送るから元気出してよ」

「はあ〜、奈緒のメールは勉強よりイヤ」

「え〜〜」


 奈緒はるいに抱き着こうとしたが拒否され、その様子をあかねはニヤニヤしながら見ている。


「二人って仲ええよね?るいは性格は男前やし、奈緒は見た目より内助の功やし」

「そうなの!るいちゃんと私は赤い糸で結ばれてる」


 るいはチョキを出して赤い糸を切り、奈緒はその糸を結び直し、るいはまた切った。