学校に出た四人は帰り道、るい・奈緒・麻理の仲良し三人組にすでにとけ込んだあかねは寄り道しながら楽しそうに話していた。


「三人は夏休みどないするん？」


　奈緒があかねの質問に答えようとした時、仕返しとばかりに麻理が話しに割り込む。


「私は旅行の予定とかないからここで過ごすの」

「麻理はおじいちゃんおばあちゃん家とか帰らんの？」

「うん近くに住んでる。それに私はこの街から出た事ないんだ」


　麻理は自信満々にあかねに言う。しかし、あかねはだから何というばかりの顔。


「そ、そうなんやなー。……奈緒はどうするん？」

「……私も麻理ちゃんと同じ。おじいちゃんとおばあちゃん近くに住んでるし、何よりラジオ体操の景品ほしいからどこにも行かない」


　奈緒は麻理と顔を見合わせて、互いに同じ目標のために意気込んでいた。