「じゃあ三人で帰ろうかあかねちゃん!三人で!」

「三人………?」


 やたら゛三人゛という言葉を強調する奈緒に疑問を持ったあかね。すぐにその意味がわかった。


「奈緒待った!」


 その大きい女の子の声は後ろから聞こえ、その声にビクっとしたあかねは後ろを振り向く。

 そこには三人より背の高く、ポニーテールの女の子が立っていた。


「アレ〜?麻理ちゃんいたの?」

「奈緒、弱いものイジメしてたら奈緒のお母さんの言うよ」

「オダマリ!」

「奈緒、その変なあだ名やめてって言ったでしょう」

「オダマリはおだまり!」


 奈緒は嬉しそうに連呼し、るいはまたこの事でケンカになる事を知っていた。

 だが、どうやって止めていいかわからず、ただオロオロと身体を右へ左へと動かすしか出来ない。