「誰か優しい人おらんかな〜、関西におった時なんかおごってもらってたしな〜」

「……………コレって」

「ウチ何か飲みたいわ〜、あ〜あノド渇いてたまらんわ〜」

「・・・・・」


 かつてこの場所で同じようなセリフにるいは嬉しくなったようで顔が思わず緩み、無意識にテンションが上がっていた。


「………あかねちゃんジュースおごる!」

「おごるって、るいが出してくれるん?」

「まさかー、ウザ子のお金に決まりすぎてるじゃん」

「でも、何か悪い気するわ〜」

「大丈夫!ウザ子のお金だし」

「奈緒に了承とかもらった方がええんちゃう?」

「でもほらウザ子がおごりたそうな顔しているし、ウザ子だし!」


 奈緒は自分の考えとは違う旨を二人に言おうと必死で頭をあげようとするが、疲れて頭をあげれない。