「わ、わかった。後でハグしてもいいから………」

「ハグだけ〜?」

「他に何?まあ聞く気ないけど」

「るいちゃん何か忘れていない?」

「忘れてる?」

「お泊り!」

「それはなしの方向で」

「お風呂付きプラスアルファ、一緒のおフトンで寝るおまけにおやすみおはようキス!?」

「いや、お泊りもキスも無理無理無理無理……………」

「そんなにママとのキスがそんなに嫌?昔のるいちゃんはすぐに抱き着いて………」


 奈緒はそこから演説のように大きなアクションを加えながら話しを始め、先ほどまで気にしていなかった人が注目しだす。


「奈緒わかった!それでいいからやめて!!」

「仕方ないな〜、そんなに泊まってほしいわけ〜」


 すでに疲れてしまったるいは何も反論しようとせず、そのまま二人は大学を後にした。