「このペースやったら宿題早く終わりそうやし、終わったら何する〜?」

「あかねちゃん、まだ終わってないよ」

「もう今日終わらへん」

「あかねちゃんの宿題なんだから、あかねちゃんはちゃんとしなよー」

「わかっとるわかっとる。ホンマに真面目やな麻理は」

「どうせ真面目ですよ〜だ」

「オダマリ!」

「・・・・・」


 その光景を見た奈緒。あの日以来、奈緒と麻理は一切口をきいておらず、目もあまり合わしていない。

 そのことを知らなかったあかねはニヤニヤしながら言っていたが、そんなあかねに奈緒はイラついていた。

 辺りは変な空気になり、四人はこれからどう切り出していいかわからず、せんべいを食べる音が止まる。

 そんな変な空気を払拭するかのように口を開けようとする麻理。しかし、口をもごもごするだけで一言が出ない。