その人物に覚えはなかったるい。しかし、着ている制服が知っていたためか警戒しなかった。


「あのー失礼ですけど…………、小島るいさん……ですよね?」

「はい…………、そうですけど…………」

「よかった、変わってなくって」

「えっと……………」


 その相手はるいの手がっしりと握り、優しい笑顔で微笑む。その微笑みに照れしまったるい、相手をまともに見ることが出来なかった。

 相手はるいを懐かしそうな目で見た。しかし、るいは今だどこの誰かわからない。


「あの……、手をそろそろ…………離して頂けませんか?」

「あ、ゴメン。るいさんが美人になっていたから感動して………ね」


 その男はそう言いながら頭をてっぺんをかいた。その動作を見たるいはある人物を思い出した。