「……………本当に?なら明日とか……………は?」

「…………うん、それじゃあ奈緒とあか…………」

「るい待った!二人で!二人で行こう!」

「え?まーちゃんと二人?」

「るいさん、お願いします。特に松本さんはご勘弁下さい」

「どうしようかな〜〜」


 再びるいの顔に明るさを取り戻し、口調もいつものようになっていた。

 それどころか立場は逆転し、雅明はペコペコ頭を下げていた。


「明日はウザ子と合格発表見に行かないといけないから、そのあとでね」

「お願いします。松本さんだけはどうか…………」

「はいはい、仕方ないな〜」

「るいさん、ありがとうございます」


 少し前まで所属していた野球部の名残からか、雅明のおじきは見事と言わんばかりに綺麗で、るいは何かわからない優越感に浸っていた。