雅明の部屋はベットと勉強机以外はあまり置いてなく、他には目立つ物は部活動で使ったバットやグローブなどの野球道具ぐらいだった。


「ふぅー、ごめんなるい、かあちゃん悪気はないから許してくれ」


 必死に謝る雅明にるいは返事をせず、首を縦に振って答える。それを見た雅明はホッと一安心。


「それより………、るい何かあった?」

「・・・・・」

「るい、聞いてる?」

「・・・・・」

「…………わかった、なら何か悩みって言うか……、そのなんだ…………」

「・・・・・」

「何か聞いてほしい事とかない?」

「・・・・・」

「……………よかったら、ま、ま、まーちゃんに話してくれない?」


 雅明は再度顔を真っ赤にしながらも、どうにかるいの心を開かせようと必死だった。