「るい受験お疲れさん。偉い大変やったろう〜?」

「うん、ウザ子との戦いだったからね」

「奈緒のジャマあったのにスゴイで〜、ウチなんか100パー、ムリ………」

 奈緒は睨んでいた。もちろん悪口ではなく、手を触れていた事に。

 だが、あかねは悪口で怒っていると思い、目を見ないようにるいを直視。


「………るいは卒業までどないするん?」

「うーん、どうしようかなって考えてる」

「そうかー、ウチは受験受けてないから今も予定ないけどね」


 奈緒は目線を外しておらず、それに気付いたあかねは奈緒を見ようとしない。


「ねえ、奈緒」

「な、何、るいちゃん!?」

「ちょっと、手」

「うん。………え、ええ〜〜」


 奈緒はドキドキしながら手を差し出し、恥ずかしさのあまり目をつぶった。