冬の寒さはより一層身体を氷づけ、それに追い打ちをかけるが如く冬は心に不安を与える。が、それも日が経つにつれて、徐々にそれは薄れていく。






 何とかセンター試験も無事に終えたるい。今は何もする気が起きず、学校の机で何も考えずボーとしていた。

 そんな平穏な日々、だかその平穏な日常を長く続く事を許さないあの人物がるいのとこへ。


「るいちゃ〜〜〜〜〜ん」


 いつもの光景に周りのクラスメイトはまたかと言わんばかりの顔。

 苦笑いのるいを尻目に、奈緒は相変わらずベタベタ抱き着いていた。


「受験終わったし、お泊りいつにする?」

「パスパス、あと離れて」

「え〜〜!!」


 奈緒の大きな声に慣れたクラスメイトは一切気にする様子はない。

 クラス中、受験前みたいにみんな楽しく話していたり、ふざけあっていた。