side 実依子 ───ピピピピッ! うるさいアラームを止めて、また一日が始まった。 制服に着替えて、ヘアーアイロンをかけて。 いつもやってることだけど、今日 ちょっと違うのは。 手首につけた、実は何時間もかけて作ったカラフルなミサンガ。 佐野先輩も、ちゃんとつけてきてくれるかな? せめて かばんにでも入れていてくれたら、嬉しいな。 そう思いながら、朝ごはんを食べて家を出た。