「今一才四ヶ月の女の子。つっても、もう一年以上、会っていないけどな」


「……」



現実味のない話のはずなのに、凄くリアルな内容に声がでなかった。


そんなあたしを前に、彼は話を続けた。



「一年の頃、すっげぇ好きな女がいたんだ。でも彼女にも、すっげぇ好きな男がいた。かなり押したつもりだったけど、結局彼女はその男と付き合った。だけど、すぐに別れた。だからチャンスとばかりに、俺は彼女の意思を無視して強引に彼女と付き合ったんだ」



『強引に彼女と付き合った』


強引に……


この言葉で、それほど好きな相手だったんだとわかる。



「でも……」



その瞬間、彼は眉間に深く深く皺を寄せた。