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「そろそろ行く?」



準備が出来たのか、彼はそう聞いてきた。


だけど……



「今日は、家にいたい」



付き合っているとはいえ、どこか距離を置かれているように感じているからか、反応が怖くて、俯いたまま呟くようにそう言ったら……


少しの沈黙のあと、彼は心配そうにあたしの顔を覗き込んできた。



「体調悪い?」


「ううん」


「気分が乗らない?」


「……ううん」


「じゃあ……何で?」



相変わらず眉を下げたままそう聞かれたけれど、本音を言ってもいいのかな?


引かれたりしない?


不安な気持ちもあったけれど、今の自分の気持ちを彼に話した。



「二人きりでいたい」


「二人きり?ドライブだって二人きりだよ?」


「違う、そういうのじゃなくて……」