『は?』


『初めて、桜の木の下で出会ったときから、ずっと好きだった』


『……』



あたしの告白に、目を見開きながら固まっている彼。


きっとさっきの言葉は思い付きだったんだ。


だから……



『迷惑なら忘れてくれていい。でも、ずっと友達でいてね』



それだけ言って、あたしも袋の中から缶ビールを取り出し、素早く開けて、一気に半分くらいを飲み干した。


そして、まだ封の切られていないおつまみの袋を開けて、それを口に放り込む。


目の前から、強い視線を感じるけれど、もう付き合うどころか、友達でもいられなくなってしまうことが凄く怖くて、それに気付かないフリをした。