そんなあたしの気持ちに気付いてか、思い付きだったのか……


彼の口からは吃驚するような言葉が飛び出してきた。



『俺だったりして』


『えっ』


『奈留の好きなヤツ』


『……』


『なんちゃって』



彼はそう言って、あたしが買ってきた袋の中から、缶ビールとおつまみを取り出した。


そのままプシュッという音をたてながらプルタブを引いて、それをゴクゴクと飲んでいる姿を視界に入れながら、あたしの頭の中では……


これは、告白のチャンス?


それとも、流すべき?


という二択に迫られていた。


だけど、“彼と付き合いたい”そう思うようになっていたあたしの脳は……



『うん、あっくんのことが好きだよ』



告白することを選んでいた。