家に戻ると和兄が帰って来ていた
2人の間に流れる空気は険悪だ。
和兄は作戦なのかわざとらしく謝ってるし、瑠衣はそれに対して余計に怒ってる気がした
何にしても作戦とはいえ和兄から任されいる以上、瑠衣の気持ちを俺にむけさせる
「瑠衣、今日は宿題がないから俺の部屋で遊ぼう」
ホッとした顔をみて、少しずつ気持ちが傾いている
勘違いならかなり恥ずかしいことだ
でも完全に俺に惚れさせないと、和兄の本心を知ったら瑠衣はまた和兄のとこに行ってしまう
「魁君来たよ♪」
「入って~」
あれ?
何か様子が変だ、元気がない
「今日は本当に宿題ないの?」
ないと言うか…瑠衣と和兄のことを考え過ぎて落ち着かなくて宿題をやったというのが正しい
「うん、昼休みにやった」
「何で昼休みにやる必要があるの?」
「それは、瑠衣と遊びたいから」
これ以上言わせるな、お前が心配でなんて言えるわけがないだろが
今、絶対に顔が赤いからそんなに見るなよ
「顔赤いけど熱でもあるの?」
いくらなんでも鈍感過ぎないか?
夕方から遠回しに告白紛いのことをしているぞ。
気が付いてないのか
「鈍感!!」
「えっ?」
もうハッキリ言ってやれ